« 東日本震災が明らかにした原発問題 | トップページ | 報道を避ける報道、自分で考えない政治 »

2011年5月27日 (金)

ガラパゴス日本

日本がガラパゴス化しているとの指摘がここ何年か聞かれるようになっている。そのことを象徴するのが、最近の状況だ。

3月11日の東日本大震災と福島原発事故以来、日本国内の報道は、地震の被害者と復興活動および原発問題でほぼ独占されているといって過言ではないであろう。

確かに今回と同規模の地震である貞観地震が起きたのは今から1000年以上前のことであり、未曾有の地震が起きたこと、したがってその被害が甚大であることは間違いない。また、原発事故として、チェルノブイリ事故と同じレベル7の原発事故も極めて深刻な問題である。

世界的に見ると、大地震と原発事故は、発生直後は主要報道機関が連日報道する問題であった。

ところが、震災発生から程なくしてカダフィ政権に対するリビア国民の反対運動が起きると、主要な国際報道は、半分は原発問題、半分はリビア問題に移り、その後、福島原発事故問題は当初ほど注目される問題ではなくなって行った。

これと反比例して、日本では福島原発問題への関心が高まり、連日東電、原子力保安院など、関係機関の不手際や事故隠しが大きく報道されるようになっていった。

そのため、4月以降、世界が注目している「アラブの春」、EUのユーロ加盟国のうち、ギリシャ、ポルトガル、スペインなどの債務問題、さらに、米国によるビン・ラディン襲撃事件などは、日本国内で重要な問題として取り上げられることは無かった。

そして、5月26日夜世界中を駆け巡ったセルビアの戦争犯罪人であるムラジッチの逮捕に至っては、殆ど全く日本国内で取り上げられることはなかった。

また、地震による被害で、自動車産業などが供給面で制約を受けていることは報道されているものの、韓国の現代自動車の売り上げが米国市場で10%を超えたといった報道は行われていない。

極め付きはフランスで開催されているG8報道である。国内では、原発問題が関心の的で菅首相が注目を集めたとさかんに報道している。しかしながら、今回のG8の焦点は、「アラブの春」である。原発問題は、この問題の次に関心を集めている問題であるが、最大の関心ではない。

そして、G8での「アラブの春」がどのような背景の下でどういう対応が行われようとしているかは、国内の報道機関は全く伝えていない。

つまり、自分は世界から注目されているという希望的観測を持っているだけで、世界は日本への関心がない中で、日本は国内問題にばかり注目している。そして、国際社会の中で何が起きているかに全くと言っていいほど注意を払っておらず、また、国際社会の中で日本がどのような状況にあるのも理解していない。

その結果、携帯電話のみならず、国家としてもガラパゴス化の道を歩んでいると言われても仕方のない状況となっている。

« 東日本震災が明らかにした原発問題 | トップページ | 報道を避ける報道、自分で考えない政治 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1029580/40146798

この記事へのトラックバック一覧です: ガラパゴス日本:

« 東日本震災が明らかにした原発問題 | トップページ | 報道を避ける報道、自分で考えない政治 »

無料ブログはココログ